個人同士の送金が無料?アメリカでZelle(ゼル)が人気な理由について

アメリカ生活Q&A

アメリカで生活している皆さんの中でこんな経験がある人はいないでしょうか。

「グループで割り勘をすることになったが手元に現金がない。ATMまでわざわざ現金をとりにいかなければ。。」

「会社やサークルで集まりがあり幹事になってしまった。みんなの費用を代わりに建て替えたが、みんな現金支払いで会計作業が面倒。。。あれ?集金漏れがある?」

「Zoomレッスンの支払いをしなければならない。今まで現金を手渡ししていたが、コロナで銀行に行きたくない。何か良い方法はないか。。」

このような個人間のお金のやりとりが必要な際、今アメリカではZelleというアプリを用いて個人間の送金するのが主流になりつつあります。このZelleというアプリ、なんと送金に必要な情報は電話番号だけで、手数料なしで送金が可能なのです

本記事では、このZelleの魅力について説明したいと思います。

Zelleが便利な理由について

Zelle(ゼル)とは、2017年に始まった、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェースを含む30以上の銀行が共同で設立した手数料無料の個人送金サービスのことで、現在(2020年8月時点)では924の提携金融機関があります。

日本ではいちいち振り込みの際に手数料がとられるので、手数料無料というのは本当に驚きです。なぜ、手数料無料で経営が回るのかという疑問はあとで説明することにしまして、Zelleのポイントは次の通りです。

  • Zelleでは送金手数料なしで個人同士の送金ができる
    (どちらもZelleに登録しておく必要がある)
  • アメリカでは個人間でお金のやりとりをする際に個人の口座情報を他人に伝えるのが抵抗があるが、Zelleは携帯番号あるいはEメールアドレスを他人に共有するだけで送金できる
  • 携帯に登録されている連絡先とZelleアプリが自動で連携しているので、基本的に相手の電話番号を知っていればお金のやりとりができる
  • 送金手続きがとてもはやく、数分で終了する
  • Zelleの提携銀行であれば週の送金上限額が$1,000 – $5,000(銀行によって違う)、提携銀行でなけれが$500なので、大きな金額のやりとりでなければ便利
  • Zelleは送金リクエスト機能があるので、払い忘れ・受け取り忘れを事前に防ぐことができる
    (個人間で払った・払わないの諍いを防ぐ事ができる)
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Zelleが信頼できる理由について

一見、送金手数料が無料というのは怪しく感じるかもしれません。しかしその背景にはちゃんと理由があり、Zelleが提携している金融機関のシステム構築を請け負うことで、それぞれの金融機関が独自にシステムを作る必要なく最小限のコストでよりよいサービスを提供できているのです。

エクスペリアンとよばれる信頼調査会社のホームページによると、Zelleの取引において資金が第三の機関を経由することはなく、背後にある銀行が各個人の財務データを保護しているため安全であると述べています。

2020年8月時点で924の提携金融機関があり、2020年前期では1,330億USD相当の取引が行われていたそうです。これに加えて”VISA”、”mastercard”、”IBM”など下記の著名な企業がパートナーとなっているのことも信頼できる理由になるのではないでしょうか。

Zelleのホームページでは、Zelleを使用する際には信頼できる相手にしか送金しないように注意を呼びかけています。Zelleは数分で送金できます。数分で送金できるということは、言いかたを変えると一度決定した送金はキャンセルする間もなく一旦完了してしまうという事です。

その上で、安全に送金するために次の3つのTipsを紹介します。

  • 送信相手の連絡情報(電話番号あるいはメールアドレス)が正しいことを確認すること
  • 支払い詐欺に注意すること
    (例えば、電話にて割引コンサートのチケットをZelleにて請求してくる場合など)
  • クレジットカードなど、他の支払い方法もあることを理解すること
    (例えば、購入した商品が届かなかった場合、Zelleはその事に対しては保証はありませんが、クレジットカードの場合保証される事がある。)
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Zelleの送金方法について

ここではZelleでの送金方法について説明します。え?こんなに簡単なの?というくらい簡単です。実際に使用感を見てみましょう。

こちらが最初のホーム画面です。

“Send”(送金)、”Request”(リクエスト)、”Activity”(履歴)の3つだけで構成されるとても簡単な仕様になっています。”Send”を押して送金手続きに入ります。

次に送金相手の連絡先を探します。すでに説明しました通り、相手の銀行口座情報は不要で電話番号かあるいはEメールアドレスがあればOKです。

最後に送金金額を入力して完了です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。アメリカをはじめ多くの国ではキャッスレスが進んでいて、「割り勘はモバイルで」という文化になりつつあります。

アメリカで生活するなかで『支払いはZelleで』という言葉がでてきたら『あ!あれか!』と思い出していただけると嬉しいです。

とはいえ、初めての事は何でも緊張し懐疑的になるものです。

慣れるまでは家族同士の口座からお小遣いの振り込みをしてみたり、手軽にできるものから始められてはいかがでしょうか?

送金手数料はかかりませんので、興味のある方は今後の利用をご検討ください。

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