英語が苦手だった私がアメリカ研究所で直接雇用されるようになるまでの経緯と、独学で習得したビジネス英語の勉強方法

なぜ英語を勉強するのか?

本記事は誰に向けての発信なのかを明確にするために、一番基本的な英語学習のモチベーションの理由についてについて書こうと思う。

よくSNS上のプロフィールを見ると、TOEIC9XX点と声高々に自己紹介している人がいる。そういう人たちを見ると、何を主張したいのかとふと疑問に思う。英語スキルの高い企業では、採用条件にTOEICの点数を足切りにしているため、採用のために勉強しているというのであれば理解できる。事実、私が所属していた大学では博士後期過程の学生に対してTOEICの卒業要件を採用していた。一方で、一部の人々はTOEICハイスコをとること自体がゴールになっているのではないだろうか。

英語を勉強する理由は人によって様々であろう

  • 受験合格のため
  • TOEICハイスコア取得を目指して
  • 教養のため
  • 英語自体が趣味のため
  • 英語コンプレックスがあり克服したい

など

このような人たちは英語スキルの向上自体が”目的”となっている。このような人たちを否定する気は全くないが、本当に英語が必要なのだろうか?受験に合格したらもう英語は使わないし、TOEICが何かの足切りとなっていれば、それをクリアすればその英語力を使うことはないだろう。ちなみに、のぶ夫も卒業要件をクリアするためにTOEIC870点をとったが、私の経験上TOEICの高得点をとったからといって英語が実践レベルで使えるようになるかというと、そんなことは全くない。

私が情報発信したいのは、英語スキルの向上自体が”目的”となっている人向けではなくて、英語をコミュニケーション”手段”として何かを達成したい人に対してである。具体的には、英語を学習する目的が、

  • 海外生活で家族を守るために、病院で使う、学校の先生とコミュニケーションをとりたい
  • 仕事で海外の顧客と英語でコミュニケーションをとらなければならない
  • 海外の高度な技術を勉強したい

など、英語が生きていくための手段として必要な人たちに向けて情報発信をしている。

というのも、何のために英語を使うかを明確化することは極めて重要で、そうでなければ英語の何を学習すべきかがぼやけてしまうからである。言語習得に終わりはない。無数にある表現の中で、”今”何の英語が必要なのかを明らかにし、そのゴールに向かって勉強していくことが重要なのである。

なぜアメリカの研究所で働けるようになったのか?

のぶ夫のプロフィールでも、記載している通り私はずっと英語コンプレックスを抱いていた。いわゆる日本人の典型で、英語の読み書きはできるものの、英語のスピーキング、リスニングは苦手だった。そんな自分がアメリカの研究所で直接雇用されることができた理由は、英語はあくまでもコミュニケーションの”手段”であり、求められていたのは”技術とスキル”だったからである。大学時代、努力して自分の研究能力には磨きをかけた。幸いその能力が評価されたのである。

もちろん、仕事を進める上でのコミュニケーションをとるための土台の英語力は必要だが、それでも当時の自分に仕事を円滑に進められるだけの十分な英語力があったかどうかは今でも疑問である。

アメリカに移住して、英語力の低さを理由に多くの苦労があった。アメリカで自立した生活をおくれるか?アメリカで家族を守りきれるか?使えなければクビが常識のアメリカ社会で生き残っていくことができるのか?

不安と苦しみと闘いながら、今は、仕事に、ビジネスに必要な英語力は習得したと胸をはって言える。

そんな自分が、独学で英語と向き合ってきた学習方法を、すこしでも皆さんの役に立てばと思い発信したいと思う。

どうなれば英語が話せるようになるのか?

具体的な英語学習の方法に入る前に、どうなれば英語が話せるようになるかということをお話したい。

英語をネイティブと対話的に話せるようになるには、”英語脳”を手に入れる必要がある。

英語脳とは、英語を英語として理解し会話を成立させることが出来る脳である。

一方で、多くの日本人は日本語脳(英語脳の日本語版)から英語変換を行ってスピーキングを行っている。つまり、聞いた英語を日本語に変換し、日本語脳で返答を考え、返答内容を英語に変換する。これでは、返答までにタイムラグが発生してしまうし、毎回英語変換を行うのは疲弊し、どこかで限界を迎えてしまう。

では、どのくらい勉強すれば英語を話せるようになるのか?

よく、参照されるデータとして、アメリカ外交官養成局 FSI (Foreign Service Institute)がある。FSIでは、アメリカ人外交官に対して外国語教育行っており、これまでのデータによると、英語を母国語をする人が日本語を勉強する場合、平均的に2,200時間かかるとしている。これは、英語と日本語の言語間距離(どの程度言語の構造に違いがあるか)とも考えることができるので、日本人が英語勉強する場合も同様の時間が必要になるのではとされている。

ただし、のぶ夫が言いたいのは、これは正しい方法で、きちんと努力した人が到達できる目安の時間で、間違った方法で勉強していてもいつまでも話せるようにならない。これは、中学校から大学まで10年以上にわたり英語教育を行ったしても(現在では小学生から)、まったく英語を話せるようにならないことがなによりも一つの例と言えるのではないだろうか。

それもそのはずで、日本の英語教育は文法とリーディングにばかり重点化しているので、スピーキングのトレーニングをしていない。スピーキング能力を高めるためには、スピーキングのアウトプットを徹底的に増やす必要がある。

でも、結局、アウトプットを増やすためには、高額を支払って留学しないといけない?答えは、ノーである。情報化社会といわれる今の自体、インターネットを使えば、アウトプットを増やすためのツールはあるし、ネイティブスピーカーといつでもコミュニケーションの機会をつくることができる。

では、どのような形でアウトプットを増やしていけばよいのか、のぶ夫が実践した英語勉強法について説明したい。

のぶ夫流スピーキングの勉強方法

インターネットに溢れかえっている英語の学習方法を見ると、TEDを見て勉強する、自分の好きな本を読書する、色々な方法が書かれている。

でも、本来の自分の目的に振り返ったときに、このような方法に従っても成長をしないのは、火を見るより明らかである。ただ、自己啓発されるだけで、肝心の英語力は一向に伸びない。今、この記事を読んでいるかたは、自分が言いたいことを英語で言えないから、悩んでいるはずである。当たり前のように聞こえるかもしれないが、そのベストな方法は、自分が何を言いたいのかを明確にして、その英作文をつくり、すぐに言えるように読む練習をする必要がある。

下記が、のぶ夫が試行錯誤的に開発したスピーキング学習のプロセスである。

  • Step 1: 基本的な文法を理解し、瞬時に引き出せるようにする(瞬間英作文)。
  • Step 2: 自分が想定した(自分が必要な)日本語文をつくる。
  • Step 3: 考えた文を”直訳せず”に、言いたいことを英作文をする。
  • Step 4: 作った英作文を、”状況をイメージ”して音読する。
  • Step 5: 作った英作文をネイティブスピーカーに話す、添削してもらう。

Step 1を習得したら、Step 2 Step 5 を毎日繰り返す。

このプロセスで重要なのは、単なる翻訳作業とならないことである。翻訳作業は、日本語脳と英語脳のパイプ役みたいなもので、英語脳そのものが作られていくわけではない。これでは,自分のライティングスキルのみが向上され、また、”話せない”のループに入ってしまう。

大事なことは、翻訳したあとに、言いたい表現を英語脳にストックしていくこと。英語脳とは、英語を英語として理解する脳である。つまり、単語・文章のサウンド(”音”)とそれが意味する”もの”あるいは”動作”とイメージを紐付けて、英語脳の引き出しにしまうことである。

それでは、各ステップについて具体的に説明したいと思う。

Step 1 基本的な文法を理解し、瞬時に引き出せるようにする(瞬間英作文)

よく、言われることだが英会話をするのには、「中学レベルの英語」正確にいうと「中学レベル英文法」で十分である。できていないトレーニングは、その英文法を瞬間的に作れるかという訓練である。会話の中では、煩雑な文章を作るよりも、簡単な文章をより早くつくり応答できるようにする必要がある。

そこで、まずおすすめしたいのが、下記の本である。ここには、それぞれの英語の文型に合った例文があり、その瞬間英作文の練習にすぐに取り掛かることができる。

よくレビューの中に、例文が実践的ではなくて使えない、というようなコメントが見られるが、この本の目的を勘違いしている。この本は、文型を身にしみこませることを目的としていて、ゴールはそのにある例文を話せるようになることではない。実践的な文章は、それぞれの人によって違う。それを補完するのが、このあとのステップである。

Step 2: 自分が想定した(自分が必要な)日本語文をつくる

自分の目的にあった、具体的なシーンを想像し、自分が言いたい日本語の文章を作成する。

もし、対話的なやりとりな場合は、実際のロールプレーイングをして、文章をつくっていくとより効果がある。例えば、病院でのやり取りの場合は、自分と医者の二人の登場人物を想定し、対話的なやりとりを想定する。この文章の作り込みで、後々の成果が変わってくる。

よく、英語の日記を書くことをおすすめする人がいるが、英語の日記で記載されていることが、本番で自分が話したいこととも限らない。重要なのは、ビジネス場面や生活の場面を切り取って、自分の話したいことを明確化していくことである。

Step 3: 考えた文を”直訳せず”に、言いたいことを英作文をする

Step 3で習得した文法をベースに、自分の言いたいことを英作文をしていく。

最終的なゴールは自分が普段言いたいことの表現を英語脳にストックすることであり、重要なことは、直訳をすることではなく、言いたかったもとの日本語文章が英語でも言えているかどうかである。

この際に、自分がどのような英語表現、英作文の仕方がわからないのか、理解することが重要である。

その場合、英語表現がわからない場合は、辞書で調べるのは少し危険である。間違った言い回しをしてしまうかもしれない。英語表現には複数表現があり、自然な言い回しを調べられないかもしれない。DMM英会話の掲示板、””DMM英会話なんてuKnow”では、多くの英語表現に関するQ&Aがあり、ネイティブスピーカーが解説してくれている。まずは、ここに、似たようなQ&Aがないかを調べることをおすすめする。

最終的に、作成した文章がある正しいか確認するために、Deeplと呼ばれるAIの翻訳機を使う。Google翻訳などと比べるとナチュラルな言い回しをしてくれるのでとても便利である。Deeplで確認するために、2つのことをやる。

  • 作成した文章を、英→日翻訳にかけ、和訳結果が自分が期待したものになっているかを確認する。もし、違っていれば、何か文章のつくりがおかしい可能性があるので、作りなおす。
  • 最初の日本語文章を、日→英翻訳にかけ、文章の作り方に新しい気付きがないかを確認する(最初からDeeplに頼らない)。

Step 4: 作った英作文を、”状況をイメージ”して音読する

繰り返しになるので、同じことを書くが、最終的な目標は英語脳をつくることであり、英語脳に作った文章をストックしていくことである。

英語脳とは、英語を英語として理解する脳なので、単語・文章のサウンド(”音”)とそれが意味する”もの”あるいは”動作”とイメージを紐付ける必要がある。

実際の文章が意味するものを想像しながら、音に出して読む。読み方を調べるために、Google翻訳を使う。Google翻訳は、機械的な聞こえ方をするときもあるが、単語自体の発音・文章のアクセントなど、参考になる部分がたくさんある。これまでの教わった先生の中には、アクセントが正しさが、ネイティブが聞き取れるかどうかのキーだと言っていたので、アクセントに注意しながら、文章を読めるようにする。

Google翻訳のアプリでは、スターマークをつけることで、文章を登録できる。アプリを使うことで、過去の文章を復習することもおすすめだ。

日本人はカタカナ英語でならっているので、単語自体の発音を矯正するのもかなり大変である。のぶ夫は単語自体の発音方法を勉強するために次の本を使った。

Step 5: 作った英作文をネイティブスピーカーに話す、添削してもらう

最後は実践。このステップが一番重要。自分が作った文章では、ナチュラルな表現ができていない場合もあるし、自分が話したアクセントや発音が正しくなく、伝わらない場合もある。

最後はネイティブスピーカーに自分が作った文章を読んで、実際に添削してもらうことが重要。今は、恵まれていることに優れたオンライン英会話サービスがたくさんあり、世界中のネイティブスピーカーとつながることができる。

オンライン英会話での使い方は、色々な方法があると思うが、自分が話したいことを話せるようにするという観点では、自分が英作文した文章を実際に伝え、添削してもらというセッションが重要である。実際に、自分で文章を用意しているので、本番でトピックに困ることもない。慣れてきたら、自分の想定するシーンのロールプレーイングをやってもらうこともおすすめだ。

これまで、のぶ夫が使ったのあるおすすめのオンライン英会話は、ネイティブキャンプである。現実的な料金プランで、ネイティブスピーカーを数多く揃えており、レッスンの回数が無制限である。

さいごに

これまでは、のぶ夫がやってきた英語の勉強方法ついて伝えたが、結局重要なのはアウトプットの場をいかに増やしていくかということで、そのための具体的な内容について話してきた。

この内容が、生きていくために英語が必要な人、に届き、少しでも役に立っていただければ幸いである。

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