アメリカの小児科でeczemaと診断された娘。
汗をかいたときや眠いとき、ぐずりながらお布団に腕をこすりつけたり掻くような仕草をするようになって そんな予感はしていました。
こちらのページは娘のアトピー治療の記録とアメリカのアトピー用スキンケアグッズについて書いています。
治療の経過ごとに追記していく更新型の記事です。
試行錯誤する過程で様々なアトピーグッズが出てきて長いので、気になったタブからクリックしてお読み下さい。
また、
悪化してしまったときの実際の腕の写真(血・傷あり)も載せていますので、苦手な方はおひきとり下さい。
同じように困っている誰かの役に立つなら本望ですが不愉快な思いはさせたくないと思っています。
Eczema・Rash・Dermatitisのちがい
・Eczema:湿疹
・Rash:発疹、吹き出物
・Dermatitis:皮膚炎
日本語でも紛らわしい単語ですが、英語の場合は状態に合わせてこれらのように使い分けられます。
例えば一時的なオムツかぶれは”Diaper Rash”、突発性発疹は”Sudden Rash”などと言います。
それに対してEczemaは単純な湿疹〜乳児脂漏性湿疹、アトピーまで広範囲に使われることが多いです。
アトピー性皮膚炎は正式な医療用語では「Atopic dermatitis」(アトピックデマティティス)といいますが実際のアメリカの小児科や医療現場では”eczema”(エグゼマ)と言う方が圧倒的に多く、通じやすいです。
ドクターや他のアメリカ人と話していても、eczema=アトピーと連想する人が多く話が早いので、医療用の正式名称は頭の片隅にとどめておく程度で良いと思います。
アメリカの薬局でお薬を探す際にはこれらの表記に注目してみてください。
乳児脂漏性湿疹から正式にアトピー診断されて実はスッキリした話。
月齢がすすんでドクターから正式にアトピーだね。と言われたとき、実はなんだかスッキリしました。
赤ちゃん〜幼児のころはお肌が弱くコンディションがコロコロ変わるので、小児科の先生方も診断しにくいんですよね。
これは日本もアメリカも共通の小児科あるあるだと思います。
娘の湿疹が治らない毎日が始まってからは「どうかな、どうかな、こんな小さい子供にあんまり強い薬使うのもやりすぎかな?これはまだ脂漏性湿疹の範囲なのかな?」とモヤモヤしていたので、「OK、やっぱりアトピーね。治療方針きめて長期的にケアしましょう。」と割り切れたほうが私にとっては精神的に良かったです。
一日に何回も、ひどい時は何十回も掻きむしる小さな手を掴んでやめさせたり、まだ言ってもしょうがないのに「掻いちゃだめよ。痛い痛いなるよ。」と伝わらないと分かりつつ言い続けるのは なかなかしんどいので。
正直、100回に1回くらい「だから掻くなって言ってるだろ!!」と怒鳴りたくなるときがありました。そしてせっかく治ってきたのに掻きむしって悪化した 傷まみれの手足を見て泣きたくなります。
日本にいる両親・義両親とテレビ電話するときも 痒くなるだろうからレースやフリルの服はやめよう。血や膿がくっついちゃうから白い服は微妙かな。半袖だと痛々しい目で見られるかな。と、出産後ずっと寝不足でひとりぼっち育児だったせいかそんな事をボーッと考えていました。
疲れがたまってからは、怒鳴りたくなってしまうくらいなら距離をとる。冷静になる時間をちょうだいと主人に相談していたほど初期の頃はしんどかったです。(←と言ってもやっぱり心配でそばに行ってしまう。)
今でも蒙古斑も傷ひとつすらない真っ白なふわふわ・つやつや肌の子供を見ると羨ましくなりますが、うちの子が世界一かわいいと思っているのでアトピーくらいのハンデがあっても上手く付き合っていこうと思っています☻☼ ムフフ
症状の度合いに合わせたクリームとケアの方法。お肌トラブルがはじまった時期 ★☆☆☆☆
うちの子も産まれて数ヶ月は赤ちゃん肌のもちもち、ぷりぷりでした。
頭がうろこ状に薄皮がめくれてきた頃、これは乳児脂漏性湿疹がはじまったな〜と思い自然にまかせつつ簡単なケアをしていました。
乳児脂漏性湿疹とは:田辺三菱製薬「部位から皮膚トラブルを調べる」より
https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/solution/1157田辺三菱製薬赤ちゃんの肌のカサカサ、ジュクジュク…『乳児脂漏性湿疹』のケア方法|田辺三菱製薬|ヒフノコトサイト「乳児脂漏性湿疹」は生後1〜2か月の赤ちゃんに見られ、黄みがかったカサブタができたり、皮膚がカサカサになったりします。乳児脂漏性湿疹の症状、治療法、ケア方法を医師や薬剤師などの専門家の意見をもとに解説します。
Noodle & Booの出産セットについて
私が一番最初に使っていたホームケア商品はこちらです。
何を買えばいいのか分からなかったので、ベビーシャワーや口コミでも評判が良かった”Noodle & Boo”を買いました。
▽写真(Noodle & Booの出産セット)
新生児から使える洗剤・ボディシャンプー・ボディクリームの3つが入っています。
Johnson and Johnsonベビーオイルについて
こちらはたまに使っていたJohnson and Johnsonのベビーオイルです。
その後、敏感肌の主人が愛用しているCeraveクリームの赤ちゃん版があったので試してみましたが、あまり効果は感じられず。
セラビーのセラはセラミドのセラと書いてあったし成分内容も保湿に優れた成分ばかりだったので期待していたのですが…ううむ。
使い残しを私のボディークリーム替わりにしていたらサラッとしたクリームですがお肌はしっとりしたので、セラミドの効果はあると思います。
きっとそれでも足らないくらい赤ちゃんの肌は繊細なのだろうと思いました。うちの子だけなのかな、、
CeraVe babyについて
乳児湿疹にしては長いな。悪化してない?と感じた時期★★☆☆☆
頭・顔は乳児脂漏湿疹のピークを超えるとどんどん良くなってきました。
しかし身体はまだら模様の赤みがでたり、カサカサのサメ肌になる事が増えました。
チェックアップ(検診)の時にドクターに相談するとアメリカの水は石灰水が含まれるエリアが多く、赤ちゃんや敏感肌の人には刺激が強すぎるとの事。
新生児〜幼児はなるべくお風呂の時間や回数を減らすほうが肌には良いと教わりました。クリームを塗って様子を見ることになり、初期の検診は終わりました。
保育士をしている母に話すとまだ判断できる月齢じゃないので、母乳育児だから食べ物に気をつけるように言われました。日本では毎日沐浴するから衛生面では気になるけど、郷に入っては郷に従うしかないという結論になり、アメリカ流に育児することになりました。
▽写真(胸から股関節にかけてまだらに出る発疹。あせも だと思っていた。)
▽写真(腕にもたまに赤みが。カサカサ肌になって肌がポロポロむけるように。)
Aquaphorについて
▽写真(ドクターに薦められた市販のクリーム。Walgreensで購入。)
ワセリンのような濃厚なバーム状のアクアフォーと、さらっとした軽い乳液のようなジョンソンアンドジョンソンのベッドタイムローションでケアしていました。
Johnson and Johnson Bed time lotionについて
これアトピーじゃないの?おかしいよと感じた時期★★★☆☆
小児科の先生にもらったVANICREAMについて(ステロイド入りと非ステロイドのちがい)
時々でてくる赤みを あせも だと思っていた私は、おむつ被れに一度もなったことがない事や、寝てばかりで汗をかきやすいはずの背中や胸、首まわりには何も起きていないことに疑問を持つようになりました。
ここから写真がハードになってきます。不快に感じる方はおひきとりください。
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▽写真(ひっかきまくった肌。かゆいの?痛くないの?と心配になる日々スタート)
ある日、血がでるほど引っ掻いていた娘。ひっかくまではカサカサ肌でもクリームで保湿していればキレイだった肌は一瞬にしてボロボロになりました。
ドクターからは「手指の運動が活発になってきてニギニギ期になってきているので、なんでも握ってしまう。力加減もできないから、そこまで痒くなくても自分の爪でひっかいてしまう。おもちゃでニギニギさせてあげて。」と教わりました。
そして、少し前から市販の薬も限界を感じていたのでドクターに相談してステロイド剤を使わさせてもらうことになりました。
▽写真(病院でもらったお薬のサンプル。最初の3週間はこちらを使って様子を見ました。)
写真の上、赤文字で”HC”と書かれている方がステロイド入りのお薬クリームです。
*HC=(Hydrocortisone)というステロイド成分です。
日本の皮膚科の場合は0.1%〜0.3%のものが乳幼児には処方されるそうです。しかしアメリカのこちらの薬は1%も成分が入っています。
こちらは成分が強いので、パッケージの裏側の使用方法の欄に「必ず医師の指導のもと使用すること。使用頻度は医師と相談すること。2歳未満にはおすすめしない。」という記載がされていました。
写真の下のクリームは同じ種類のステロイド剤が入っていない保湿のお薬クリームです。
娘の場合は、写真の下の普通の保湿クリームを顔〜身体全体に使い、症状の重いひどい部分にのみステロイド剤入のクリームを使いました。
ドクターからは「ステロイド剤入りのクリームは最もひどい部分にのみ4〜5日間は使用してOK。4〜5日連続して塗った場合は最低でも1週間は肌を休ませるため使用しないこと。」と指導されました。
使う前は乳幼児にアメリカの強い薬を使うことにためらいがありました。
しかし、ステロイド剤の効き目は抜群に良かったです。
ドクターから教わったニギニギ用のおもちゃでたくさん遊ばせる、手をつないで話しかける といった事も相乗効果になったと思います。
一瞬目を離した隙にボリボリマン!!史上最悪に悪化した★★★★★
変わってあげたいと思いました。
私達が深夜寝ている時、夜泣きだったりぐずったりして掻き壊してしまうのです。
気づいたときには服に血や膿がついている事も何回もありました。
彼女がもう一度眠れるまで、抱っこして 掻こうとする手を抑え続けて寝かしつける日々でした。
アメリカで話題のネントレ♡なんてね、そんなもん、できないですよ。
それどころじゃない。
▽写真(守ってあげられなかった皮膚たち。血や膿がでて、長袖だと膿で皮膚に洋服が張り付く。)
痛くないの?と聞いても娘は泣き止むとキャッキャと楽しそうに笑ってました。それがまたつらい。
血と膿がでた肌をやさしく洗い、清潔にして、服をぬるま湯につけて洗う。
お薬は効いていますので、あと私にできることは掻き壊しを防ぐことです。
これをおむつ替えのたびに1日10〜12回やります。繰り返しの日々ですが地道にやるしかありません。
VANICREAMについて
▽VANICREAM で対応。(サンプルを使い切ったので大容量版をリピ買いしました)
大容量版はアメリカの薬局では見つからず、Amazonで購入。
▽ステロイド入りバージョンも買い足し。HC(ハイドロコルチゾン)の表記を要チェック!
改善することを願うばかりです。
治ってもくり返す肌に愛用しているお薬クリーム☻☼
その後も何度かのピークを超えて、数ヶ月が過ぎ。いま娘の肌はここまで改善されています。
▽写真(久々に見たふわふわ もちもちの娘の肌。嬉しくて日本の母に写メを送る。)
といっても、また繰り返して元通りになってしまう事もあります。
ただ嬉しかったので写真に撮ってしまいました☻♡♡
次のピークがいつくるかはわかりませんが、気長に付き合いたいと思います。
小児科の先生からおすすめされたお薬クリームEucerinについて
そんな肌荒れをくりかえす子ですが最近はステロイド剤を卒業することができました。
今は保湿して痒みさえ無くなればきれいな肌を維持できる段階なので、
ここ数ヶ月の治療はこちらのクリームを使っています。
▽小児科の先生からおすすめされたお薬クリーム(ユーセリン)
オートミールの成分でできたクリームです。オートミールが痒み止めに効くなんて知らなかったので、また勉強になりました。
パッケージにはしっかりと痒み止め成分が書かれており、実際に娘にはとても効いているので嬉しかったです。
ステロイド剤が入っていないので安心してこまめに塗れるのも良かったです。
こちらはWalgreensやCVSで見つけることができなかったので、病院のサンプルが使い終わってからはAmazonで購入しています。興味のある方はぜひ試してみてください。
幼児の肌荒れやスキンケアに詳しいインドの方から教わったオイル
▽ココナッツの香りが苦手だったので、初心者向けのもの教えていただきました。
幼児の肌荒れやスキンケアに詳しいインドの方を紹介していただく機会がありました。
インド流のやりかたは、100%ピュアのココナッツオイルを身体に塗って、毛穴に染み込ませてから、オートミールのクリームを塗るという方法です。
「この薬も良いけど、今の状態だと乾燥して傷んだ皮膚の表面だけにオートミールクリームがのっている状態なので、潤いが浸透しない。だから肌荒れをくり返してしまう。」と、ココナッツオイルを塗ってからクリームをより浸透させるマッサージ方法を教えてくれました。
これが本当によく効いています。教わってから2ヶ月継続していますが、ふわふわ もちもちのお肌をキープできています。
一日に何度も塗ったり、お風呂の頻度を抑えたり、加湿器をたいたりするより効きました。偶然ご紹介していただいた人達でしたが、この出会いにとても感謝しています。
ドクターにも良くなったね〜!と誉めていただけているので、しばらく続けてみようと思います。
鬼のような乾燥で悪化したアトピーに効果があった薬
前回の最終更新日から数数ヶ月経ちました。
娘は現在、アメリカの鬼のような乾燥でアトピーがぶり返しています。
またカサブタまみれからやり直しです〜。
しかし!!新しいお薬をいくつか試し、効果的なものを見つけました!
Aveeno Babyの新しいeczemaクリーム(Day & Night用)について
▽新しくなったAveenoクリーム。旧製品とパッケージが似ているので、「NEW LOOK」の表記をチェックしてください。
▽「ACCEPTED NATIONAL ECZEMA ASSOCIATION」マークも心強い。
Aveenoクリーム、以前は賛否両論で私のかかりつけ医もおすすめしない派だったんです。以前のものは合う・合わないの個人差が激しいと聞いていたので使ったことがありませんでした。
近年になって「改良版は良いらしいよ!」とかかりつけ医に聞いたので、試してみることにしました。
病院から無料のサンプルをもらいテスト使用したところ、うちの子とは相性が良さそうだったのでWalgreensで購入しました。
写真のクリームはDay用です。さらっとした塗り心地で、乳液とクリームの間のようなみずみずしさがあります。
良い点はカサカサ肌にもよく染み込むところ。ユーセリンのクリームは保護や傷治療には向いていますが、お肌の表面に乗っかっていて、中まで浸透していない感じがありました。
しかしこちらのクリームは前回の投稿でお話したようなココナッツオイルの補助を借りなくてもお肌に良く浸透します!
その反面、クリームが薄付きでさらっとしている為、皮膚の保護やカバー力はもの足りません。
掻き壊したカサカサ肌には、浸透力&保護力の2つが必要なのです。
そこでお役立ちなのが、次に紹介するAveeno babyクリームのNighttime balmです。
▽AveenoクリームのNighttime balm
こちらは夜用のクリームなのですが、とっても優秀で朝まで皮膚をしっかり保護してくれます!
塗り心地は濃厚です。アトピーっ子用にかゆみ止め成分などが入ったワセリンをイメージしていただくと、分かりやすいかもしれません。
私はこの夜用の濃厚バームを昼間も使います。
☆我が家の使い方☆
まず、昼用のみずみずしいほうのクリームでお肌に潤いと成分を浸透させる。
⇓
次に夜用の濃厚バームを重ね塗りして皮膚を保護!!みずみずしさが逃げないようにフタをする感覚です。
すると、わずか4日でお肌に潤いともちもちが出てきました☺♡♡!!!!
特に肩まわりや手足の関節に効果が出やすいと思います。
また 一番ひどかった腰部分の掻き壊しは膿がでていて中々治らなかったので、病院に新しいお薬を処方してもらいました。
それがコチラです。
日本には無い新しいアトピーぬり薬”Fluticasone Propionate cream”について。この効果がすごい!
▽1日に1回、薄く塗るように指示された皮膚科の薬。
▽なにこれ…剥けとりますやん!!?お肌の再生に驚いた瞬間。
タイトル通り、こちらの塗り薬は日本には無い塗り薬だそうです。(2021年1月末現在)
この成分はもともとは喘息などの症状を抑えるものだそうで、日本では吸入器としてなら経口投与タイプのものが存在します。
▽このような吸入器です
(私も日本にいるときに自分の喘息の治療でまったく同じ吸入器を使っていました)
今回はその成分の塗り薬バージョンを試せることになりました。アメリカでも医師の処方箋がないともらえない塗り薬なので、
とてもラッキーだと思いました。アメリカにいるからこそできる治療というのも嬉しかったです。
2ヶ月ほど使用してみた感想は、良いです。とても効果があります。
うちの子はオムツのふわふわ生地が痒くて、よく腰をかきむしってしまうのですが・・・
掻きすぎて血まみれ・膿が出ている状態の皮膚もキレイにつるんと治りました。
画像3枚目は薬を使用して数日経った頃のものです。オムツを変えようとしたら…ゴワゴワ肌がむけてすべすべ肌になってきている…!
おむつの腰部分に血がついているのを見なくてすむなんて…嬉しいです(T_T)
個人的には、ステロイドのVANICREAMを使っていたときよりもお肌の再生が早く、ぶり返しにくく感じます。
VANICREAMのときは「傷ついてしまった肌を治す」というアプローチだったのですが、こちらは「傷を治しつつ、ぶり返さないように肌をコントロールする」ような感じなのでしょうか。
いずれにせよアメリカの鬼のような乾燥の時期でも、いい状態を保てていることに感謝です。
2023年現在の結論
我が家の結論としては、Aveenoクリームとの相性が抜群なのでこのまま継続することにしました✾
こちらのクリームを使った結果、脱・ステロイド。現在ではアトピーがほぼ完治しています☺!
このクリームのおかげで、子供たちの皮膚と私のメンタルが助けられました…。
掻き壊さず、夜もぐっすり眠れているのが大きいですね。
あんなにひどかった肌がふわふわ…。おかげで色々な服も楽しめるようになりました✨
日米のママ達から高評価を得た安心のアトピークリームです!
もし試してみたい方がいたら、ぜひトライしてみてください☺!
みんなのアトピーが治りますように🙏
これからも私達のアトピー治療は続きますが、次の更新までまた頑張りたいと思います☻☼
それでは、また。
最終更新日:2023…✎